こんにちは、ホラー専門映画館のビビりな解説者タケです。
ホラー映画の「リング」を見ようと思ったとき、最初に困るのが作品数の多さです。『リング』の次に『らせん』を見ればいいのか、それとも『リング2』なのか。さらに『貞子3D』『貞子』『貞子DX』まで並ぶと、同じ話が続いているようにも、まったく別の話にも見えますよね。
結論から言うと、映画を全部味わうなら劇場公開された順番で見るのがいちばん分かりやすいです。ただし、『らせん』と『リング2』は同じ『リング』から分かれた別方向の続編。ここを先に知っておくだけで、「さっきの人物はどうなったの?」という混乱をかなり減らせます。
この記事では、結末を大きく明かさない範囲で各作品のあらすじ、つながり、怖さの方向、原作小説『リング』『らせん』『ループ』との違いまで案内します。ビビりな私でも追えた道順なので、あなたも安心して井戸のふたを開けてください。まあ、閉めても来ますけどね。
- 映画リング全九作品のおすすめ視聴順
- らせんとリング2が分岐する理由
- 各作品のネタバレ控えめなあらすじ
- 原作リング・らせん・ループとの違い
結論とおすすめ視聴順
まずは迷わず再生できるように、日本で製作・劇場公開されたリング・貞子関連映画九作品の順番を示します。公開年を追うと、ビデオテープから動画、SNSへと呪いの媒体が変わる様子も見えてきます。
初見は公開順がおすすめ

初めて見るなら、次の公開順で進めれば大丈夫です。同日公開の『リング』と『らせん』は、必ず『リング』を先に見てください。『らせん』は『リング』の結末を受けて始まるため、逆にすると重要な出来事を先に知ってしまいます。
| 順番 | 作品名 | 公開年 | 作品の位置づけ |
|---|---|---|---|
| 1 | リング | 1998年 | 映画シリーズの出発点 |
| 2 | らせん | 1998年 | 原作小説に近い方向の続編 |
| 3 | リング2 | 1999年 | 映画独自のもう一つの続編 |
| 4 | リング0 バースデイ | 2000年 | 生前の貞子を描く前日譚 |
| 5 | 貞子3D | 2012年 | ネット動画を使った新章 |
| 6 | 貞子3D2 | 2013年 | 貞子3Dの直接的な続編 |
| 7 | 貞子vs伽椰子 | 2016年 | 呪怨との独立した共演作 |
| 8 | 貞子 | 2019年 | 原点回帰を意識した新作 |
| 9 | 貞子DX | 2022年 | 謎解き色を前面に出した新作 |
2026年8月3日時点で、日本の劇場映画としての最新作は『貞子DX』です。現時点では、この九作品で映画版の大きな流れをたどれます。
らせんは分岐として見る

『リング』の後には、続編が二本あります。一つが原作小説の第2作を映画化した『らせん』、もう一つが映画独自の物語を描いた『リング2』です。つまり、『らせん』の続きが『リング2』なのではありません。
映画の分かれ方
原作寄りの道は『リング』から『らせん』へ進みます。映画独自の怪談ルートは『リング』から『リング2』へ進み、そのあと貞子の過去を描く前日譚『リング0 バースデイ』を見る形です。
公開順では『らせん』を先に置きますが、映画独自の怪談らしい空気を続けて味わいたいなら、『リング』の直後に『リング2』を見ても構いません。そのあと『らせん』へ戻ると、二つの方向を比べられます。
時系列順は二周目向け

出来事の年代だけを基準にすると、生前の貞子を描く『リング0 バースデイ』が最初です。しかし、最初から見るのはおすすめしません。貞子がどんな存在になるのかを知ったうえで振り返る作品なので、『リング』より先に見ると、正体の分からなさが薄れてしまうからです。
時系列順に挑むなら、二周目に『リング0 バースデイ』から始めて、『リング』『リング2』へ進むのが面白いですよ。過去を知ったあとでは貞子が別の顔を見せ、悲しさや人間の残酷さまで浮かびます。
◆タケのワンポイントアドバイス
私は初見で時系列順に並べたくなる気持ちも分かります。でも『リング0』は答えを先にのぞく感覚に近い作品です。まずは『リング』で「何なの、この人……」と固まってから過去へ戻るほうが、貞子の印象がぐっと深くなりますよ。
映画九作品のあらすじ
ここからは、ホラー映画「リング」シリーズ九作品の内容を、結末に触れすぎない範囲で紹介します。作品ごとに怖がらせ方が違うので、一本を選ぶ目安にもしてください。
リング
テレビディレクターの浅川玲子は、若者の間で広まる「見ると一週間後に死ぬビデオ」の噂を追います。親族の少女が不自然な死を遂げたことから調査を始め、問題のビデオを自分でも見てしまいました。残された時間は七日間。玲子は元夫の高山竜司と映像を読み解き、伊豆大島と山村家の過去へ近づいていきます。
1998年版『リング』の魅力は、派手に脅かす場面が連続するのではなく、日常の隅に嫌な気配を置き続けることです。テレビ、電話、写真、古いビデオテープ。身近な物だからこそ、見終わったあと自宅の画面が不気味になります。
ホラー映画のリングを一本だけ見るなら、まず本作です。呪いの仕組みを追うミステリーとしても見やすく、貞子を知らない人ほど終盤の衝撃をそのまま受け取れます。怖いのに続きを知りたくなる、シリーズ最大の入口。
1998年版『リング』が生まれた時代に、Jホラーや洋画ホラーがどのように変化していたのか振り返りたい方は、1990年代ホラー映画のおすすめも参考にしてください。
らせん
『らせん』は『リング』と同じ1998年1月31日に公開された続編です。主人公は、幼い息子を亡くして深い喪失を抱える解剖医の安藤満男。安藤は大学時代の友人だった高山竜司の遺体を調べ、体内に残された暗号めいた手掛かりから呪いのビデオへ近づきます。
本作では、呪いが幽霊だけの問題ではなく、身体、遺伝、感染と結びつくものとして描かれます。そのため、『リング』と同じ静かな怪談を期待すると驚くかもしれません。怖さの中心が、暗い部屋の気配から「人間の身体に何が起きているのか」という不安へ移るからです。
原作小説『らせん』の要素を限られた上映時間に収めているため、説明が速く感じる部分もあります。それでも、映画版が選ばなかった方向を知るうえで欠かせない一作。『リング2』と見比べると、二つの可能性がよく分かります。
リング2
『リング2』は、『らせん』とは別の未来を描く映画独自の続編です。高山竜司の恋人だった高野舞は、彼の死の真相を追うなかで、浅川玲子と息子の陽一が姿を消していることを知ります。前作でビデオを見た倉橋雅美も心に傷を抱え、貞子の念は終わっていません。
監督は『リング』と同じ中田秀夫、脚本も高橋洋。画面の外に何かがいるような静けさ、湿った場所の嫌な感じ、子どもの視線といった前作の空気を引き継ぎます。『リング』の恐怖をそのまま延長した続編を求めるなら、『らせん』より先にこちらを見るのもありです。
ただし、原作小説『らせん』の物語とはつながりません。登場人物の生死や立場にも違いがあるため、二作を一本の連続した話として考えないこと。別の世界線だと受け止めれば、引っかからず楽しめます。
リング0 バースデイ
時代は『リング』より約三十年前。十八歳の山村貞子は上京し、劇団の研究生として舞台に立とうとしていました。彼女には不思議な力があり、周囲では説明できない出来事が起こります。それでも音響担当の遠山博は貞子に心を寄せ、彼女を一人の女性として見ようとします。
『リング0 バースデイ』は、恐怖の象徴になった貞子の若い日を描く前日譚です。原作は短編集『バースデイ』に収録された「レモンハート」ですが、映画では独自の展開も加わっています。主演の仲間由紀恵が演じる貞子は、ただ人を襲う存在ではなく、居場所を求める悲劇の人物として映ります。
怖さだけを期待すると、恋愛や人間ドラマの比重が大きく感じるでしょう。しかし、なぜ貞子が井戸へ至ったのかを見届けたとき、『リング』の映像が別の痛みを帯びます。シリーズの余韻を深める一本です。
貞子3D
『リング0 バースデイ』の公開から約十二年後に登場した『貞子3D』では、呪いの入口がビデオテープからインターネット動画へ移ります。高校教師の鮎川茜は、生徒が謎の自殺中継動画を探していると知り、その周辺で起きる死と失踪に巻き込まれていきます。
本作の貞子は、じっと近づく幽霊というより、画面を破って襲いかかる存在です。立体上映を意識した演出が多く、静かなJホラーよりも、お化け屋敷や怪物映画に近い勢いがあります。ここで好みは分かれますが、シリーズが新しい観客へ向けて姿を変えた作品として見ると興味深いですよ。
『貞子3D』は鈴木光司の小説『エス』を正式な原作としています。ただし、小説をそのまま映像化した内容ではなく、登場人物や設定を使って映画独自の物語に再構成されています。1998年版の空気をそのまま求めず、別世代の貞子映画として見るのが合っています。
貞子3D2
『貞子3D2』は前作から五年後を舞台にした直接的な続編です。安藤孝則は幼い娘の凪を妹の楓子に預け、隠遁生活を送っています。臨床心理学を学ぶ楓子は凪と暮らしていますが、その周囲では不可解な死亡事件が続きます。凪のそばでも異変が起こり、楓子は少女と貞子の関係を疑い始めました。
前作を見ていることが前提なので、『貞子3D2』だけ先に選ぶのは避けましょう。人物関係を知っているほうが、家族を守る焦りが伝わります。怖がらせ方は暗い室内や子どもの不穏さへ少し戻りつつ、動画やスマートフォンを使った体験型の企画も話題になりました。
『貞子3D』二部作は、九作品のなかでは最も連続性が明快です。二本を続けて見ると、呪いが「一人の貞子」から増殖するものへ変わる流れを追えます。
貞子vs伽椰子
女子大生の有里は、友人のために古いビデオデッキを手に入れ、なかに入っていた呪いの映像を再生してしまいます。一方、転校してきた鈴花は、入った者が生きて戻れないと噂される家に引き寄せられていきます。二つの呪いを消すため、霊媒師の常盤経蔵が考えた方法は、貞子と伽椰子をぶつけることでした。
『リング』と『呪怨』の世界的なホラーキャラクターが共演する企画作です。過去作の細かな設定を厳密に受け継ぐ続編ではなく、この映画だけのルールで進む独立作と考えてください。貞子側の呪いは七日ではなく二日に短くなっており、テンポよく対決へ向かいます。
白石晃士監督らしい勢いと笑える会話があり、重苦しさ一辺倒ではありません。それでも呪いの家の場面はかなり嫌な空気。怖い映画が苦手な人同士で見るなら、入りやすい一本かもしれません。
伽椰子と俊雄側の呪いも知ってから対決を見直したい方は、映画『呪怨』シリーズ全作品を見る順番も参考にしてください。
貞子
心理カウンセラーの秋川茉優は、記憶を失った少女を担当します。その少女の周囲では不思議な現象が起き、茉優の弟で動画配信者の和真も心霊スポットを撮影したあと消息を絶ちました。姉は投稿動画を手掛かりに、少女と貞子を結ぶ過去へ踏み込みます。
監督は1998年版『リング』と『リング2』の中田秀夫。『貞子3D』二部作の派手な立体演出から離れ、静かな廊下、暗い水辺、映り込む人影といった原点寄りの恐怖へ戻っています。とはいえ、単純な『リング2』の続編として作られたわけではなく、鈴木光司の小説『タイド』を原作にしながら独自の物語を描いた作品です。
昔の貞子を期待する人には見やすく、初期三作を知らない人でも話を追えます。動画配信という現代的な入口と、古い因縁の組み合わせが見どころです。
貞子DX
全国各地で、呪いのビデオを見た人が二十四時間後に死ぬ事件が起こります。IQ200の大学院生・一条文華は霊や呪いを信じず、すべて説明できると考えていました。しかし妹が問題の映像を見たことで、自称占い師の前田王司らと解明へ走り出します。
『貞子DX』は、恐怖より謎解きと会話の速さを前へ出した作品です。主人公が冷静に仮説を立て、仲間と動き回るため、初期作のじわじわした怖さとは手触りがかなり違います。コメディに近い場面もあり、貞子を使った娯楽映画として振り切った一作。
過去作を全部覚えていなくても見られます。むしろ『リング』の基本設定を知っている程度で十分です。シリーズの作風がどこまで広がったのかを確かめる締めとして、公開順の最後に置くと納得しやすいでしょう。
作品ごとのつながり
作品名だけを見ると一本の長い物語に見えますが、実際は複数の道に分かれています。ここでは人物や設定のつながりを、迷いにくい形で見ていきます。
リングから二本に分かれる

映画版で最も大切なのは、『リング』のあとが『らせん』と『リング2』に分かれる点です。『らせん』は鈴木光司の原作第2作をもとに、呪いを感染や生命の問題へ広げます。対して『リング2』は、前作の登場人物を引き継ぎながら、超能力と残留する念を中心にした映画独自の話です。
この二本は、片方を見なければもう片方が理解できない関係ではありません。『リング』を中心に、右へ『らせん』、左へ『リング2』が伸びていると考えてください。『リング0 バースデイ』は過去の話なので、主に『リング』『リング2』側の感情を補う作品として収まりがいいです。
迷ったときの見方
怪談としての貞子を追いたい人は『リング』から『リング2』『リング0』へ。原作の発想に近い広がりを知りたい人は『リング』から『らせん』へ進むと分かりやすいです。
貞子3D二部作は別系統
『貞子3D』と『貞子3D2』は、二本で一組です。前作の主人公たち、事件の結果、子どもの存在が後編へ直接つながります。そのため、この二本だけは必ず番号順で見てください。
初期映画との関係は、細部まで一本線で結ぶより、原作小説の後続作や貞子の設定を借りた新章と受け止めるほうが自然です。画面から現れる恐怖は共通していますが、人物関係と呪いの見せ方は大きく変わります。
後期三作品は独立色が濃い
『貞子vs伽椰子』『貞子』『貞子DX』は、それぞれ単独でも見られます。共演企画、原点を意識したホラー、謎解き娯楽作と目的が異なるため、前作の直後から同じ人物の人生が続く形ではありません。
もちろん、井戸、長い髪、映像を通して広がる呪いなど、『リング』を象徴する要素は受け継がれています。ですが、細かな設定が一致しないことを間違い探しのように気にすると疲れてしまいます。貞子という怪異を各時代の作り手がどう見せたか、その違いを楽しむのがおすすめです。
原作三部作との違い
映画の順番をややこしくしているもう一つの理由が、原作小説との違いです。小説は『リング』『らせん』『ループ』で大きな三部作を作り、映画は途中から独自の方向へ進みました。
小説リングと映画リング
鈴木光司の小説『リング』も、呪いのビデオを見た者が期限内に死ぬ謎を追う物語です。ただし、映画では主人公の浅川が女性のテレビディレクターに変わり、高山竜司との関係も元夫婦として描かれます。人物の性格や貞子の背景にも違いがあります。
映画は説明を絞り、映像と音で不安を残す作りです。一方、小説は手掛かりを論理的に追う推理の面白さが前へ出ます。同じ骨組みでも味は別物。映画のあと原作を読むと、もう一つの『リング』に入る感覚になります。
らせんで科学へ踏み込む
小説『らせん』は、『リング』で起きた死を医学的に調べ、呪いとウイルスを結びつけます。監察医の安藤が高山竜司の遺体から異変を見つけ、暗号と生命の謎へ進む話です。幽霊譚だった世界が、感染と進化を扱う科学寄りの物語へ変わっていきます。
映画『らせん』もこの流れを使っていますが、原作の多くを短い時間に入れるため、展開はかなり速めです。小説で読むと、安藤の喪失、貞子の目的、呪いが別の媒体へ移る理由をじっくり追えます。映画で分かりにくかった人ほど、原作を読む価値がありますよ。
ループは映画化されていない

『ループ』は『リング』『らせん』に続く原作三部作の完結編ですが、日本の劇場映画としては直接映画化されていません。ここは検索する人がよく迷うところです。『リング2』が『ループ』の映画版というわけでも、『リング0』が代わりというわけでもありません。
『ループ』では舞台と主人公が大きく変わり、世界規模で広がる病の謎を追います。そして、『リング』『らせん』で起きていた出来事そのものを、まったく別の視点から見直す大胆な仕掛けが明かされます。内容を知ると初期作の見え方まで変わるため、未読なら先に詳しいネタバレを調べないほうがいいでしょう。
映画だけで楽しむなら未読でも問題ありません。ただ、原作が科学小説としても語られる理由を知りたいなら、『ループ』まで読むのがおすすめです。
バースデイと後続小説
原作には三部作のほか、短編集『バースデイ』、後続作『エス』『タイド』があります。『バースデイ』は貞子や高野舞などに関わる物語を補い、その収録作「レモンハート」が『リング0 バースデイ』の土台になりました。
『エス』は新たな事件を扱い、映画『貞子3D』の正式な原作としてクレジットされています。ただし、映画では人物や設定を使いながら内容が大幅に再構成されています。『タイド』は高山竜司の過去へ踏み込み、映画『貞子』の原作として掲げられました。ただし、どちらの映画も小説をそのまま映した内容ではありません。
映画と小説は別の道として考えてください
題名や人物が共通していても、出来事の順番、人物の関係、貞子の性質は一致しない部分があります。映画を見た記憶だけで小説の続きへ飛ぶと戸惑いやすいため、小説は『リング』から刊行順に読むのが無難です。
初心者向けの選び方
全九作品を見る時間がない人や、怖さの好みがはっきりしている人向けに、目的別の選び方を紹介します。全部を見る必要はありません。気になる道から入って大丈夫です。

怖さを優先する順番
静かなJホラーの怖さを求めるなら、『リング』から『リング2』へ進み、そのあと『貞子』を見る順番が合います。暗い画面の奥、音が消えた部屋、人物が何も言わずに立っている時間。こうした余白が苦手な人には、かなり効く三本です。
貞子の過去まで味わうなら、その間に『リング0 バースデイ』を入れてください。怖さの質は悲劇寄りですが、見終わったあと『リング』を思い返す時間が長くなります。私の場合、派手な悲鳴より、こういうあとから戻ってくる場面のほうが眠る前に困るんですよね。
貞子のような怨霊や呪いだけでなく、悪魔・憑依・ポルターガイストなど超常的な怪異をもっと観たい方は、幽霊・悪魔系ホラー映画のおすすめも参考にしてください。
物語を追う順番
物語の枝分かれまで見たいなら、『リング』『らせん』『リング2』『リング0 バースデイ』の四本がおすすめです。最初の映画が提示した謎に対し、科学寄りの答えと怪談寄りの答えが並びます。
そのうえで原作小説『リング』『らせん』『ループ』へ進むと、映画では到達しなかった大きな仕掛けまで見渡せます。映画と小説を同じ年表に無理やり入れず、それぞれの作品群として味わうのがコツです。
怖いのが苦手な人の入口
ビビりだけど貞子を知りたい人には、『貞子DX』か『貞子vs伽椰子』が入りやすいかもしれません。会話のテンポが速く、娯楽性も高いため、初期作の重たい静けさより身構えずに見られます。
ただし、どちらも急な音や怪異の登場はあります。子どもと見る場合も、年齢区分だけでなく怖い映像への慣れを考えて選んでください。作品によってはPG12指定があります。視聴前には配信サービスや映像商品の公式表示で、最新の年齢区分と注意事項を確認しましょう。
貞子シリーズでもまだ怖そうだと感じる方は、無理に挑戦する必要はありません。グロさ・ジャンプスケア・心霊・後味など苦手な要素を避けながら作品を選びたい場合は、初心者向けの怖すぎないホラー映画おすすめも参考にしてください。
配信で探すときの注意
リングシリーズの配信先は、契約期間によって入れ替わります。昨日まで見放題だった作品が、今日はレンタルだけになっていることも珍しくありません。また、同じ「リング」という題名でも日本映画、海外リメイク、テレビ作品が検索結果に混ざります。
作品名と公開年を一緒に確認し、『リング』なら1998年の日本映画かを見てください。『らせん』も映画版と連続ドラマ版があるため、出演者や上映時間を確かめると間違いを防げます。
『リング』各作品の配信状況は変わりますが、Netflix・Amazon Prime Video・U-NEXT・Huluなど、ホラー映画を見るためのサービス自体を比較したい方は、ホラー映画サブスク比較も参考にしてください。
配信状況、料金、年齢区分は変わる可能性があります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。

リングが残した恐怖
見る順番が分かったところで、なぜ『リング』が長く続くシリーズになったのかも押さえておきましょう。作品ごとの差が分かると、後期作の変化もただの別物ではなく、時代への対応として見えてきます。
『リング』だけでなく、『呪怨』『回路』『残穢』など日本特有の怪異や、近年のJホラーまで広げて探したい方は、日本のホラー映画おすすめ25選も参考にしてください。
貞子が怖い理由
貞子の怖さは、顔をはっきり見せないことから始まります。長い髪で表情が隠れ、白い服を着て、ぎこちない動きで近づく。何を考えているのか読めないため、見る側は空白を自分の想像で埋めてしまいます。
さらに怖いのは、井戸の中だけにいないことです。映像を通して家庭へ入り、テレビという安全なはずの枠を越えてくる。画面の向こうとこちらを分ける線が破られた瞬間、観客の部屋まで物語の一部になります。
あなたは見終わったあと、黒いテレビ画面に自分以外の何かが映っていないか確かめますか。私は確かめます。そして、確認したせいで余計に怖くなるタイプです。
媒体の変化が映す時代

初期の呪いはビデオテープでした。複製して誰かに見せる行為が生存につながるため、呪いは人の恐怖と身勝手さを利用して広がります。一本しかない物理的なテープだからこそ、「誰に渡すのか」という選択も重くなりました。
『貞子3D』以降はインターネット動画、『貞子』では動画配信者、『貞子DX』ではSNSによる拡散が物語へ入ります。コピーに時間がかかった時代から、一瞬で大勢へ届く時代へ。媒体が変わるたび、貞子の広がり方も速くなっています。
この変化は、シリーズが単に古い人気者を復活させているだけではない証拠です。人が毎日触る画面を恐怖の入口にする。だから貞子は、ビデオを知らない世代にも戻ってこられるのでしょう。
シリーズの作風の変化
『リング』は静かな怪談と謎解き、『らせん』は科学寄りの恐怖、『リング0』は悲劇、『貞子3D』は立体娯楽、『貞子vs伽椰子』は対決企画、『貞子DX』は会話の速い謎解き作品です。同じ調子を保つのではなく、そのたびに形を変えてきました。
もちろん、すべてが同じ好みに刺さるわけではありません。初期作だけが好きな人もいれば、『貞子3D』の勢いを楽しむ人もいます。大切なのは、「リングらしさはこれだけ」と決めすぎないこと。静けさ、感染、映像、母子、井戸、拡散など、作品ごとに受け継ぐ部分が違います。
怖さの形が変わっても、「見てしまったら戻れない」という核は残っています。再生ボタンを押す前と押した後で、世界が少し違って見える。その感覚こそ、リングシリーズが何度も使ってきた恐怖です。
よくある質問
見る順番や原作との関係でよく出る疑問へ答えます。ここだけでも迷いを解けます。
映画リングのよくある質問(FAQ)
Q1. リングの次はらせんとリング2のどちらですか?
A. 公開順で全部見るなら『らせん』、初期映画の怪談らしい空気を続けたいなら『リング2』がおすすめです。二本はどちらも『リング』から分かれた続編であり、『らせん』の続きが『リング2』という関係ではありません。
Q2. リング0を最初に見ても大丈夫ですか?
A. 話の年代では最初ですが、初見は『リング』のあとがおすすめです。『リング0 バースデイ』は貞子の過去を明かす前日譚なので、先に見ると『リング』で感じる正体不明の恐怖が薄れる可能性があります。
Q3. 小説ループの映画版はありますか?
A. 『ループ』を直接映像化した日本の劇場映画はありません。『リング2』や『リング0 バースデイ』も『ループ』の映画版ではないため、三部作の結末を知りたい場合は原作小説を読む必要があります。
Q4. 貞子3Dから見始めても分かりますか?
A. 大まかな内容は分かりますが、貞子と呪いの基本を知るために1998年版『リング』を先に見るほうがおすすめです。なお、『貞子3D2』は前作の出来事を引き継ぐため、必ず『貞子3D』のあとに見てください。
Q5. 海外版ザ・リングも見るべきですか?
A. 日本映画九作品の流れを知るだけなら必須ではありません。ただし、2002年の『ザ・リング』は日本版をアメリカの風景と家族像へ置き換えた作品で、恐怖の見せ方を比べる楽しさがあります。日本版『リング』のあとに別系統のリメイクとして見ると入りやすいです。
まとめ
映画「リング」シリーズは、一本の直線ではありません。公開順で九作品を見ると歴史を追えますが、物語は『リング』から『らせん』と『リング2』へ分かれ、その後の貞子映画も独立した新解釈を多く含みます。
- 全作を見るならリングから貞子DXまで公開順
- 映画独自の怪談ルートはリングからリング2とリング0
- らせんはリングから分かれる原作寄りの続編
- 貞子3Dと貞子3D2は続けて見る
- 小説ループは未映画化なので原作で読む
まず一本選ぶなら、やはり1998年版『リング』です。そこから静かな恐怖を追うか、科学へ進むか、貞子の過去へ戻るかはあなた次第。再生した瞬間から七日間……ではなく、九作品を見終えるまでの夜が始まります。部屋のテレビが消えていることだけ、念のため確かめてからどうぞ。
『リング』以外にも、続編・前日譚・リメイクなどを整理しながら長く楽しめる作品を探したい方は、長く楽しめるホラー映画シリーズのおすすめも参考にしてください。

※本記事は2026年8月3日時点の情報をもとに作成しています。正確な作品情報や配信状況は各公式サイトをご確認ください。

